画像解析式粒度分布計
MFI 5000シリーズ
・ 測定レンジ1μm~ 検出効率85%
・ 最少サンプル量 500μL~
・ 粒子個数、サイズの定量が可能
・ フィルターによる、半透明粒子の判定
・ オートサンプラーユニット搭載可
・ IQ,OQ対応可、USP729,787, 788 試験などに
MFIは、粒子数、粒子サイズの定量と粒子形状測定が可能な、
画像解析式粒度分布計です。
測定が難しい、バイオ医薬品のタンパク質凝集体測定など、半透明性
粒子の定量の他、透過度、円形度、アスペクト比など、様々な
フィルター機能による画像解析が可能です。
オプションのオートサンプラーを用いることにより、QCや
工程管理用途など多サンプルの繰り返し測定にも対応します。
MFIの測定原理
MFI (Micro Flow Imaging )は、その名のとおり、フローセルにサンプルを流し、サンプルが通過している部分の画像データを取り込んで、粒子の画像解析を行います。
通常の画像解析装置は、あるポイントに対して焦点を当てて、画像を取得しますが、MFIは、フローセルの奥行方向全体に焦点を当てることが可能です。
この技術のメリットは、例えば「直径10μmの粒子は、フローセルのどの部分を通過しても10μm」として検出できる点です。当たり前のことのように感じられますが、10μm粒子が通過位置によって別の粒子径として検出されると、レギュレーション上の合否判定にかかわってきてしまいます。
この技術によりMFIは、粒子の検出効率85%という、他社製画像解析装置に比べると圧倒的に高い検出効率と、「粒子個数の定量」評価能力を獲得しました。
MFIは検出効率が高く、粒子のミッシングが発生しないため、USPやJP試験でレギュレーション可されている、不溶性微粒子の検出試験において、高いパフォーマンスを発揮します。
MFIの画像
MFIで注射用の製剤(原薬やバイアルなど)を測定すると、こういったものが見えます。タンパク質の凝集体だけでなく、バイアル由来のシリコンオイルや、ゴム屑、ガラス片などが混入している場合があります。
しかし粒度分布の測定だけでは、実際何が入っているのかまでは見ることができません。
実際何が入っているのかを見るためには画像解析が必要になります。
測定データを、透過度のフィルターで画像解析すると、半透明のタンパク質凝集体を他の異物から分離することができます。さらにそれぞれの山に属する粒子ごとに粒子数を定量することも可能です。
MFIが製品の品質管理にパフォーマンスを発揮するのはもちろんですが、工程ごとに異物を測定すれば、どの工程で異物が混入するのかも判ります。そうすれば、異物の混入の観点から医薬品の品質の改善を図ることも可能です。
MFIとオートサンプラーユニット
MFIにオートサンプラーを搭載することで、品質管理業務の省力化を可能にします。
MFIオートサンプラーは、1回のパラメーター入力で90個のサンプルを測定することができます。
バイオ医薬品のUSP787試験用の画像解析フィルターはソフトウェアにプリセットされていますので、サンプルをセットして、ボタンを操作すれば自動的に測定データが出来上がります。
お忙しい研究者の方が、試験につきっきりになる必要はありません。